明日から4月。
久しぶりにブログを更新します。
1月、かねてより手をかけてきた『詩集 透明な綾』が発刊となりました。
年末年始をまたいで印刷・製本をしていただいた詩集。
はじめてのことにも挑戦した詩集でした。
自分とは異なる視点としての「背中す春」を演じることで、逝去した父との別離の時間を書き認めた詩群13篇を収録したもの。
2017年頃から書き溜めた詩を度々見つめ直し、他者を迎え入れながら手を加え続け、ようやく一冊の詩集に綴じたもの。
諸事情により当初の仕様のものをほぼ半数、仕様替えをしたものをもう半分つくってもらうことになり、ひとまず一つ目の仕様の本を、1/14「文学フリマ京都8」(みやこめっせ)にて、手売りさせていただきました。
ぽつりぽつりと、舞台周りの友人知人、お客さんが来店してくださって、手に取って読んでくださったり、詩集を連れ帰ってくださったりしました。
この日はじめてお会いする方が立ち止まってくださって少し言葉を交わしたり、初めましての方の手元に渡っていった詩集も3冊ありました。
はじめてのことをするのはちょっと緊張するし、終えるとやっぱり疲れちゃうんですが、それでも初めての場へ出向くのは、この日のような時間が訪れるからだと思います。
自分がやっているこういった活動で生計を立てようとは思っておらず、純粋にものを創り、人とわかちあいたいという想いがあります。
ただ、いい作品が作りたいし、作るならば人と作品をわかちあいたい。
それが目的で目標で、私の活動のすべてかもしれへんなぁ、というのが今の私が心根に思うことです。
この文学フリマ京都のブース「す-11」にちょこんと座りながら、そういった想いが結実していく時間がたびたび訪れていました。
本当に有難いことです。
今、手売りさせてもらっている『詩集 透明な綾』(仕様A) は、この仕様での増刷を予定していないものなので、手元にあるものでおしまい。
今後納品される仕様Bはもう少しコンパクトになります。手元に届くのが楽しみです。
やっぱり、、いつかこの詩集に関連した展示やイベントができたら...と思いますし、またいつか、自分がいいと思える作品をつくっては人とわかちあいたいです。
背中す春関連のリンクはこちら
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twitter @SaynakaSuharu
Instagram @saynaka_suharu
文学フリマ出店を終えて続くは、
1/21 マナラボ ワークショップ『みんなで世界を旅しよう!2023地球たんけんたい』〈トリップ2:動物になってみよう(カナダ先住民クリンギット)〉。
パフォーマーとして参加させていただきました。
クリンギットのことを伝え聞き、遠く訪れたことのないカナダの風土や生活に思いを馳せ、彼らの生活を想像して... 当日その場に参加されたみなさんと一緒になって私自身もあらたに学びました。
終えた後に振り返って思うのは、遊ぶように学んでみようとして出会うと、「まだ知らない」を知ってわくわくしたということ。
さまざまな立場や考え、思想、文化、歴史...膨大なその土地土地での営みが綾成すなかで、育まれた一人一人の異なるひとびと。
出会いたいのはひとりずつのそのひとで、そのひとを窓口に歴史や文化とも出会いたいと感じます。
それが伝聞でも。そのひとの目や耳や皮膚や心を通って運ばれる言葉なら、よく伝わる気がします。そういう言葉はやわらかいし、揺れてて、絶対的なことはないからこそ、多くの人や土地と出会って情報交換することは、いつまでも「知らない」と出会えて面白い。
しばし日を開けて、2月。
2/25 劇団衛星ミニ演劇『かいくんのさがしもの』、パフォーマーとして参加しました。
1月のワークショップが縁で声をかけていただき、とても久しぶりに言語を発する演劇。
私はセリフを口にはせず、身体面でパフォーマンスさせていただきました。
この頃なんと、流行り病に罹ってしまい、出だしからご迷惑を...
本番時にはもちろん完治していたわけですが、思いの外、体力消耗していて創作初期には本当に申し訳ない限りでした。
できる限りの体調管理はしているつもりだったのですが、また気を引き締めていこうと思い直す。
本番は15分ほどのミニサイズの上演だったのですが、上演会場となった水族館の京の海エリアとその上の通路までお客さんがいっぱいに。
終えた後も、見にこられていたお子さまたちに声をかけてもらったり記念撮影したり。
海の生き物たちが大好きなんだな...と感じるような上演中のふるまいやお声かけがあって、水族館に訪れるお客さん方の海の生き物への興味関心の高さを感じていました。
自分たちとは異なる生活をしている生き物(だって海や川や湖の中です!)のことを、こうして内陸にいながらも思いやれる場、いいものですよね。
ふと水槽の向こうのお魚と目が合った気がして、あれ? お互いに興味を持ち会えてるの? と思ったりすると、なんだかそのお魚と出会えた気がして不思議です。
そして、あれよあれよと、3月。
3/16-17『喫茶文展示室』を展きました。SNSでの投稿文を引用しつつふりかえります。
『喫茶文展示室』は、5人の表現者が集って月一回行ってきた集まり「喫茶文」で執筆された作を展示して展くという向きの催し。
「喫茶文」とは、喫茶する時間のなかで、各々その場で即興的に書きものをし、読み合い、感想を話し合ってまた喫茶するというもので、2021年からマイペースに続けてきました。
寒い日が続く週のおわり、『喫茶文展示室』を開室した日は、ぽかぽかあったかく、翌日の雨予報もほどほどに収まって、切れ目なくぽつりぽつりとご来室がありました。
展示室で過ごされる人それぞれの静けさが心地よくて...読みものを読むこと・書くことの豊かさを、私自身が再確認していました。
この機会を持たせてもらえたことのよろこびが、終えた今も溢れてます。
2023年度は、WS喫茶文を秋から冬にかけて5回行い、3月に展示室を展くということを企画して行ってきました。
今年度の企画の初動を担いこの機会を作ってくれたメムバーには、感謝の念がたえません。
そして、「喫茶文」が続けてこられたすべてのこと、「喫茶文展示室」という場を持たせてもらえたすべてのことに深謝。
「喫茶文」の今後の予定は、風の向くまま気の向くままです。
いつかまた展示室やりたいなと思います。
【 「背中す春」展示物の雑多な目録 】
① ZINE
過去喫茶文での執筆作を整えた原稿と当時のスケッチ、あとがきを収録
『喫茶文2021.4-2022.1|コーヒーと詩の気配がする。』
『喫茶文2021.11-2023.1|寒くなりましたね、フィクションの時間です。』
② 虫干し原稿
過去喫茶文での執筆作を整えた原稿と挿絵のブックレット
『厨房を抜けて』『食わぬ柿』『切符と骨』『毎年の姉弟』『水中の灯り』
③ カルトン山と拾得物
初回WSの喫茶文での執筆作とその一つ前の喫茶文での作を対にして配置
あとがき、2023年の落ち葉を展示した
『山』『棲みつく森林』
WS喫茶文での執筆作は、当時の手書き原稿が展示室前の階段の展示にふくまれてあの場にあり、喫茶文での過去作のすべてが展示室にありました。
3月は、これまでも並走して月々参加していた「mimacul 文体を歩く -登山編-」の本をつくるにあたり、原稿の執筆や収録(!?)などと水面下で動いていました。
こちらは、来年また動きがありそうです。
情報公開まではしばしおまちくださいね。
4月には、
たびたびお世話になっているイベント、FOuR Dancers での出演がまっています。
同日出演の3組のダンスもとても楽しみですし、わたしはわたしとて、この日へどう向かっていこうかとふつふつしています。
過去のダンスを振り返りながら思うのはやはり、「際の踊り」のころからやっているワークのこと、自分はどんな場に立っているのかということ。
遠く、行ったこともない、出会ったこともない、遠くのこと。
近くても、まだ出会っていない、出会えるはずもないほどに、近くのこと。
日々のなかにあるものも、遠くてわからないほどのものも、多分
この場と地続きの地平にあること。
秋から冬にかけてのこと、なんか鼻がきいて向かったワークショップでの経験や、行くことがきっと糧になると思って出向いたリハーサル(見学)で交わした言葉から、もう一度このワークのことを考え直す機会をもらって、少し更新できたような。
4月末はどんな時間・どんな場になるでしょう。準備していきます。
FOuR DANCERS vol.282~dance performance night~
Date: 2024/4/30 (tue) OPEN 19:00 / START 19:30
Venu: Urbanguild kyoto
Ticket: adv.2300 yen + 1drink / door.2600 yen + 1drink / dancer. 1700yen + 1drink *1drink=600yen
https://urbanguild.net/event/4-30-tue-four-dancers-vol-282%ef%bd%9edance-performance-night%ef%bd%9e/
甲状腺の調子も、おかげさまで徐々に快方へ向かっています。
あいかわらず無茶は禁物ではあるし、今の体調をうまく乗りこなせてないときもあるけれど、うむ、どんどん元気になっているってことは、まちがいないです。
日常生活はひとまず通常モード、ここからは、治療を終えること、そしてダンサーとしての心身の調整をして、ようやっと本格的に再稼働できるというところでしょうか。
パートナーや家族、お医者さん、歩幅をあわせてくれる周りの人たちに支えられているから生活できているな...としみじみ。
これからも、家族や友人たちとの時間を一層大切にしながら、
自分なりにいいと思える作品を作って、人と創作をわかちあう時間をもちたいなと思います。
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