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字体の余白


1月中は書き仕事、書きはじめると、読むことにも欲が出て、とても久しぶりに母校の図書館を訪ねた。

ひとに教えてもらった戯曲が掲載されている書物がこの日の目的。

その戯曲は、とてもうつくしい(し、神経質ともとれる程に管理された)、そのテキストと出会うのに最適な空白部分が用意された紙面をしていて、ページを開いたはいいものの、これはもっと時間をかけられるときに初見で読もう、と、すぐ本を閉じてしまった。

じっくり読める日を楽しみに、まだ手を付けられないでいる。

私はそもそも書かれた文字が好きだ。

書を観るのが好きだし、書くのも好きだ。

筆を紙にいれるとき、注意深く感知しようとするのは、一筆ずつ染みいる墨が造形する白紙部分で、

書かれていない空白部分がどのように造形されるのかという点がとても大切だと、私に書道を教えてくれた人が言っていたように思う。

書を観るときも、書かれた部分と空白部分、この両者の関係性から、紙面に接地していない筆や筆者の身体の動きを想像する。

舞台に立つ身体を観る時も、ほぼ同じなんじゃないかしら、と思うのは、私が書き文字好きだからだろうか。

身体(が発する動きも含めて)と空間の関係性。

では、それを観ている観客との関係性は?と問われると、この辺りはまだあまりよく分かっていない。

ここを、もっと自覚的に意識的に、ダンサーとして仕事できるようにならねば。

舞台芸術に携わる人間のひとりとして、いちダンサーとして、自分はいまこれをしないではいけないな、と思ったことが、

人との関わる中でひとつ案として持ち上がり、企画者としてその内容を作り込むうち、自分の仕事だと自覚が出て来て、

そのことに対して嬉々としたり自信喪失したり、いや何もまだやってないから落ち着いてやることやろう、と、空回りもしつつ日々充実しています。

自主企画は今年の6月〜8月頃を予定。

継続できるか否かは、試験的に行う今回のプロジェクトに係っていることは間違いないので、しっかり準備をしていきます。

年度末にはお知らせできるように。

ひきつづき、どうぞよろしくおねがいします。

写真は、なんの関係もないけど近所のスーパーの屋上。なつかしい感じ。


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