11/11に5’00”という企画でa・roomにて上演させていただいた「情報の保存」は、
2011年に初演ですが、昨年も自作の公演の冒頭に組み込み人前にさらしたショートピースです。
今回人前にまたお出しすることができて、まだまだやっぱり地道に続けようと思う作品になりました。
賛否分かれた感想を聞いたのと、やっぱり自分の根源にかかわる作品になっていると再々確認し、辞めたらあかんなと。。
貴重な機会を設けてくださったみなさまと、そのような時間を共有させていただけたみなさまに、感謝です。
大学卒業する少し前から沸々とキーワードを集め、一瞬会社員をしていたときに結実した、
「忘却」についての一連の作品コンセプト。
それがパフォーマンスの形になったのが唯一「情報の保存」でした。
「情報の保存」ー私たちが保存したいものはいつも保存できない か を 終わりなくやることー
制作期間=2011-2017現在
作・出演=川瀬亜衣 協力=上野愛美(2017ver)
今回もう一回単品でやる上で、なにか変わるかとも思ったのですが、
根本的なところを変える必要はないな、でも、コンセプトやドラマみたいな文脈とは別に、挿し入れたい雑味みたいなものを臆せず入れてもいいかなぁ、など逡巡しつつ粛々とクリエイションしていました。
自分なりの回答を出すけれど、それを外から見てもらっていた上野愛実氏との会話は本当に効果的。
なるちゃんとは、感覚的にめっちゃあうとこもあれば、ダンスが何だと思ってるかとかって言う点ではまた意見が違ってたりと、なかなかに稀有なバランスで会話が進み、ほんとに助かりました。
今回は初めて、この作品のパフォーマンスの中に、自分の身体だけが動く時間(踊る時間)を持ちました。
これ、シンプルには、コンセプト上なくてもいい時間です。
ですが、乱調や複雑性のようなものがあぶり出て来るような瞬間を削がず、それを踊りで、と。
気分や気持ちの問題とはちがいます。整然とすることへの違和感です。
結局、ほんまにやってることというのはずっと変わらないのですが、毎回少しずつ構成の選択が変わる。
その選び方、遠目にみていると、
ちっぽけなりに生きている現在地の私が、少しずつ作品を変えているんだなということを思います。
観客席からはどう見えたのでしょう。
私が作品をつくる理由はそこでは関係ない。
ここのところ、ダンスそのものが何なのか分からない、となって方々へ出かけていました。たぶん好きなんだけど。
私がダンスを観た、と感じる時は、
そこに見えているもの、名付けて認識できるレベルの物質の他のところが、
なにかうごめいたように感じる時だ、と最近思うようになりました。
言葉を変えると、空間が踊る、と言うんでしょうか。
まだまだ専門用語が馴染んでいない私ですが、こういうことなの?と思います。
形やリズムの連なりが溶けて混ぜこぜになって、客席に届くとき、よくわからないものと出会うのかしら。
空間が踊る瞬間がダンスなら、ダンスはダンス作品固有のものではないんじゃないかと思ったりする。
すると今度は、空間ってものをどこにみるのか、という視点が気になってきて、、、、、
この辺まで考えると、私の脳内は一旦スリープモードです。
もちこし、もちこし。
久しぶりにお話しする方も多くて、この日は改めて新鮮な心地で1日を終えました。
感謝です。
またこの作品と一緒に、外に出よう。と、ひと石置いて、明日からはまたANTIBODIES COLLECTIVEでリハです。
次は11/26、西宮フレンテホールにて、ANITIBODIES COLLECTIVE 「CHRONOPHOBIA」!
5'00" vol.24
日時 2017.11.11 13:00-/15:00-
場所 a・room
出演 渋谷陽菜、古川友紀、川瀬亜衣、kurage、夏目美和子(schatzkammer)
* 5'00"とは・・・ ダンス、演劇、音楽など、ジャンルにこだわらず、数組のパフォーマーが5分間の作品を発表するイベントです。