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12月1月


年明け、旧正月も明け、雛祭りも過ぎて、、ようやくここの記事を書く時間を持っています。

真昼はもう春らしい空色になりました、今年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて、近況報告も2ヶ月まとめてとなると長くなります、年末から年始までを今日は書いてみます。

1。ステイトメント:ダンサーを記録する

年末から年始にかけては、企画制作シゴトをしていました。

昨年の中程に募集がかかっていた公募、DANCEBOXによる、Dance Artist View view1.セルフカルチベートプログラムに応募し、「ステイトメント:ダンサーを記録する」というプロジェクトを開始させていただく運びとなったから。

ありがたいことです。。

二年ほど前になるだろうか、JCDNによって開催されていた、緊急ミーティングに参加していました。

これまで恒常的に(?)降りていた助成金が降りなくなり、若手のコンテンポラリーダンスの振付家やダンサーらの育成するプログラムの運営が苦境に立たされたことを受けて、何を考え何をすべきかを考える会がこのミーティングだったと思う。

そこへは、いちコンテンポラリーダンサーとして、今何が起きているかを知ることは、今踊るために必要という考えから参加したのだけど、思いがけず、プライベートな事情も含めて、その当時憤っていたことも吐露していた。

(どうしても感情的になっちゃったのだけど、今思えば、先人の為されたことに対する敬意を欠いた口調で、盲目さがあったなとも思う...)

手短にいうと、「ダンサー、作家たちが、何をしているのか、ダンスとは何なのか、そういうことが、芸術と縁遠い人にももっと伝わって欲しい」ということを言った。

私が当時の実体験から生々しく耐え難かったのは、活動を継続していく厳しさのうち、身近な人物と理解しあうことができない溝として「ダンス(芸術)」があることだったから。

このミーティングには普段深々とお話する機会がなかなかなかった、企画サイドの方々が多く参加されており、舞台芸術の評価基準についての話題、そもそも舞台芸術にまつわる言説がもっとあっていいということなどが、話されていたのが耳覚えよく残っています。

挙げられたテーマごとにグループディスカッションも行われ、私が参加したグループでは、批評について話題に上がり、昔舞踏カンパニーでは機関誌(カンパニー内部で配布される)が存在していて、なかなか読み応えがあったことなどもお聞きした。

このミーティングの中で見聞きし考えたことは、その後もなんとなくしぶとく堆積していて、日々の端々で、たびたび思い出されてはぼんやり考えてはいたものの、なかなか結実せず。。

舞台人の一人として何もしないでいることは道理に合わない気持ちに駆られていたし、かと言って、企画者になるつもりもなく、

踊り手であり作り手であるまま、どういうことなら取り組めそうか、、またややこしいところに頭を突っ込んで考えてしまってたのでした。

学生時代の学びを振り返ったりもして、オーソドックスに思い浮かんだのは、ダンサーとしてのポートフォリオを持つこと。。

地道に行こうってことで、ちょうどその考えに至った頃、gallery PARCで開催されていたトークに参加。編集者の櫻井さんによる、アーティストのためのポートフォリオとアーティストステートメントについてのトークだった。

結果、ポートフォリオじゃなくて、まずは、ステートメントを書くことから始めたら、何が起こるかな。。。?というとこに至って、

先に書いたDANCEBOXの企画に応募し、事務局の文さんと会話しながら内容を詰めて行った。

外部から書き出してもらうこともいる、ということで、インタビュアーに髙嶋慈さんと渡辺美帆子さんにも参加していただき、美帆子さんとダンサーの遠藤僚之介さんには企画立案と運営面でもガッツリとお世話になっている。。

よちよち歩きのヒヨコ船頭は船頭にもなり切れていなさそうなのだけど、ほんっとにたくさんの人の心と手と背中をお借りして、プロジェクトは進行している。

「ステイトメント:ダンサーを記録する」では、ダンサーによるダンサー自身の身体を通した言葉を書き出し、ダンサーそれぞれが現時点での自身の「ダンス」についてを、ダンサーステイトメントとして自ら書き出し、1冊の冊子に綴じるというものになった。

で、これを書き出すための一つの階層として、ソロダンスの小作品「ステイトメント」をDANCEBOXで上演させていただいた。

ダンスボックス照明研究会と協働させていただいて、なんとか、お客さんの見守る中、上演することができた。

年明けてからは、この企画に参加してくださっているダンサー一人一人を訪ね、じっくり話し合い、執筆の方向性やプロジェクトに参加して見ての感想を伺ったりしながら、冊子発行に向けて、それぞれ地道に個人作業に向かっている。

発行は、4月末。

今しばらくお待ちください。

2。FOuR DANCERS vol.155

年明けて2週目には、とても久しぶりに、UrBANGUILDの企画、FOuR DANCERASへの出演がありました。

久しぶりにソロ30分を創作。。実は、今回は誰かに振付てもらえたら、、と淡くやってみたい方向があったのですが、日も迫ってきたし、ここは久しぶりにソロをじっくり作ることとしました。かなり難航。。

正直なところ、非常に疲労していて年末年始は全くと言っていいほど動き出せず、稽古場に入っては試し、また別の日に稽古場に入ってはまた一から試しを繰り返し、堆積してくものがあるようなないような稽古を重ねていました。

最初に、ここのところの私的な所感を示すモノとして、作り物のお話、ファンタジー、おとぎ話...とキーワードが展開し、結果、「おとぎ話」とタイトルがついた弦楽三重奏の音楽と一緒に稽古場に入ることに。

ここのところ、ソロでは「書き文字を辿り踊る」シリーズをやってきたのですが、一旦それを封印することも決めていたし、暗中模索もいいところ。

最終的には、その「物語」的なものを運ぶための相棒として、一塊の氷をお腹に仕込んで踊ることに。

途中で掴み出して握り、踊ると、掌から溶けた氷の滴がポタリ、ポタリと、一度溶け出すと、次から次へと滴がこぼれる。

踊る以前、水滴でドローイングしてそれが蒸発する経過を写真で記録していく作品を作ってたのですが、回り回って、今度は水じゃなく氷として、踊りの中に帰ってくることになりました。

ほんとにどうなることかとヒリヒリしながら、本番前日までを過ごしました。。なんとか無事、本番を終える。

音響と照明と、いつもお世話になっている、ryotaroさん竹ち代さんに深謝。共演の皆さんにも、一緒の夜に踊らせていただいて、平日の夜に訪れてくださった観客の皆様にも、感謝。

このような場を持たせてもらえていることが、どんなに踊り手としてありがたいか。

このソロが何だったのか、ちょっと日を置いて、振り返ってみたいと思います。「書き文字を辿り踊る」ことのうちにも、「氷が溶けて滴が滴ること」「作られたお話」ということが、結ばれるかもしれないし、全然そうじゃないところに向かって行ったとしても、こういう時期もあったことを留め置きたいと思ったのでした。

その後、2月末と3月頭に、再びUrBANGUILDで踊らせていただく訳ですが、それはまた別の日に。

(独り言のごとくではありますが、しぶとく記録を書き綴って行きたいと思います)


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